なんだかどっときてしまった。
疲れたわけではない。今日何をしたかって聞かれたらすごく困る。
だって本当に何もしていないのだ。
朝起きて、ちょっと文字書いて、ベットに居たらすっかり寝てしまって起きたら外が暗い。
自分の身体じゃないみたい。
自分の脳みそじゃないみたい。
ずっと感じてる違和感。
私、こんな私を知らないよ 私じゃないのでは って奥の方で自分自身を真っ向否定している。
そんな感じ。
かっちは今私を見てどう思ってるのかなぁ。
すまねえな って思ってそう。
あと泣くな って思ってるだろうなぁ。
もっと弱音とか吐いてもよかったのに。
結局ただの一度も聞かなかったな。
かっちは病気が分かってから一切涙を見せていない。
私は2回。かっちの前では2回泣いた。
最後の旅行になった温泉宿で1回。
最後の夜になった病室で1回。
手術に挑む時も、術後の痛さも、放射線治療中も、抗がん剤治療中も、弱いとこを一切表に出さなかった。前向きで、ひたむきで、明るかった。
強かった。強くてずるい。
最後の夜にお互い本音で話せたんだけど、その時も前向きだったから、かっちの中で本当に弱さって感情はなかったのかもしれない。
それか、よっぽど私にそんな姿を見せたくなかったか。どっちかだ。
どっちにしろ強いよ。一生かかったって敵わない。