白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

腕時計の秒針 次止まってももうこれ以外付けられないと思う

友達がマッサージをしにやってきてくれた。

元々腰痛持ちで、整体に通っていた私。

寝てばかりいる と云ったらそらアカンと。多分腰大変なことになってると。

 

そんでマッサージしてもらったんだけど、まず私の痩せっぷりに驚いていた。

首とか肩のラインで人の痩せ方太り方が分かるというその友達。

どうやら筋肉も肉自体もかなりなくなっているらしい。

私は身長が低いから、体重の増減があまりない人だった。

例えば2キロ太ったり減ったりするだけで体の重みが大分違う。

でもそんな感覚すら今あまり感じない。

自分に対してこんなに無頓着になるなんて。

漠然と(なんか恐いな)と思った。

 

 

 

 

 

私はかっちとお揃いの腕時計をずっと付けていた。

毎年クリスマスのプレゼントはお互いがお互いの時計を買うことになっていた。

毎年お揃いのもの。

 

形は同じにして、色は違うものを選んできたけれど、その時計はかっちも私も同じ柄を気に入ったので、初めて色もお揃いにしたものだった。

その時計を2人共とても気に入って、これ1年だけじゃ勿体無いね って話して、去年のクリスマスはお互いの似合いそうな帽子をプレゼントし合った。

 

 

その時計が今年の7月に入ってすぐ止まってしまった。

かっちのはまだ動いている。

ぼっち『なんか時計壊れちゃった?止まっちゃったみたいでさぁ。』

かっち『じゃあ新しいの買おうよ。どこのがいい?』

って云われたんだけど、かっちは前のを付けている。お揃いの時計。

だから前のと同じお店のベルトの柄だけが違うものを買ってもらった。

 

 

なのに、買ってもらったばかりの時計が1週間もしない間に止まった。

直しに行かなきゃ、行かなきゃいけない。

そう思ってたのに。かっちの入院が決まり、あっという間にかっちが居なくなった。

 

 

 

お葬式が終わって暫くしてからようやくお店に行ったのだが、すぐには直してもらえず、やっと電話がかかってきた。

 

取りに行って、時計をはめてびっくりした。

サイズが合わないのだ。

そんなはずはない。2年くらいここの時計を毎日付けていた。

最後から2番目の穴でちょうどよかったはずなのに、最後の穴でもぶかぶかだったのだ。

ベルトの柄が違うから穴の位置も違うのかも…と思って、前付けていた時計と比べてみた。

全く同じものだった。

ベルトのサイズは違わない。

違った と云うか、変わったのは私の腕の太さだったことにぶっちゃけ、ちょっと引いた。

引いたと同時に悲しくなった。

なんでこうなっちゃったんだろうと。

なんでこんなに周りのことも自分自身のことも見れていないのかと。

確かに周りから痩せた痩せたと云われていたけど実のところそんなに気にしていなかった。

体重計にすら乗らなかった。

本当云うと、どーでもいい とすら思ってた。

 

 

深刻そうに云われて、腕の変化に気付いて、初めて。

初めて、(こんなに変わっちゃったんだ)って実感した。

それが(恐いこと)だって改めて思った。

 

 

 

 

 

周りの人を悲しい気持ちにさせるのはナシだ。

かっちは確実に嫌がる。

それはナシだ。

ナシ なのに、どう頑張ればいいのか。どうやって戻せばいいのか。

 


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