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白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

チョコレートコスモスと惹かれて嫉妬して憧れた話

かっちの仕事はデザイナーだ。

カメラマンもよくやっていた。

センスがすこぶる良くって、持ち物とかもすごくかっこよくって、可愛くって、なんか光って見えるの。

だから買い物の時なんかはほぼかっち任せ。

私の今使ってる服とか鞄、靴に帽子に装飾品たち。今の私を飾ってくれるものほとんどにかっちの意思がズドンと入っているわけだ。

 

 

でもかっちは結構ぽんこつな人間でもあった。

ご飯を作ってくれたことが1度だけある。

それは私がインフルエンザで40度を叩き出した日。

なんでも熱に浮かされ、泣きながら『シチューがたべたい…シチューがたべたいよぉぉぉう…』と呻いていたらしく、頑張って慣れない手料理を振舞ってくれた。

それ以外はない。

洗濯に関しては多分、今のドラム式の使い方もよく分かってないと思う。

掃除もそうだ。おそらく彼はテーブルすら拭いたことがない。

でもそれでよかった。それがよかった。

そうしてもらったのは私自身だった。

かっちは外で自分のセンス一本で勝負して頑張って、お金を生んでくれている。

私が出来ることは、全部私がやりたかった。

比率は見合ってなかったかもしれないけど。

たまに生活の中で出る、かっちの天然故のぽんこつっぷりに2人でめっちゃ笑って過ごしていた。

そんな生活。

平和な生活だった。

危うさとか、不安感が一切ない、守られていたただ楽しいだけの生活。

 

 

 

私は今まで色んな仕事をしてきた。色んなことをさせてもらってきた。

経験値でいったらとても貴重なことばかりだ。仕事でも趣味でも、本当に恵まれてるなぁ、ツイてるなぁって思う。

天才肌のかっちに対して、私は器用貧乏というカテゴリーに当てはまると思う。

自分で云うのは本当におこがましさマックスなのでアレなのだが、大抵のことはなんとなくやってても出来た。云うてもなんとなくレベルだが。

営業、事務、裏方、管理、接客、職種は様々。本当色々やってきたけど、なぜかそこまで深刻に困ったりすることがあまりなく、出来ちゃうことが多かった。



でも、私には生業に出来る(これぞ!)というものがなかった。

 


多分かっちに上記のことをやれと云っても難しいと思う。

けど、かっちには人より秀でた(これぞ!)がある人間だった。

その武器ひとつでちゃんと生活が出来るってことは、本当にすごいことなんだと思う。

きっと私の知らないところで沢山の努力もしたんだと思う。苦労もきっと。挫折だって。

(これぞ!)があるのに。十分に戦えて守れる武器があるのに。それでも努力が出来て、挫折もちゃんと知っている。

 

だから私はかっちに対して憧れ、尊敬の気持ちと同じラインで嫉妬もしていた。

 

彼の製作物を家族や友達に見せながら、すごいっしょ!これ作ったのかっちなんだよ、すごいっしょ!!と自慢すると同時に、確実に羨んでいた。

 

 

 

 

 

気付いていたかなぁかっち。

そういう話、てか仕事の話はお互いあまりしてこなかったからなぁ。

気付かれていたら、恥ずかしいけどちょっと嬉しいなぁ。

うーん。どうだろ。

 

 

この前慰安旅行でさ、仕事仲間と話をしてたんだけど。

その友達も(憧れ、嫉妬、いつか追い抜きたい)って気持ちを抱いていた相手を喪失してしまった って話をしてくれた。

そこでやっぱり痛感してしまった。

死なれちゃったらさ、一生敵わないんだよなぁって。

背中を見ながらせっせこ頑張って頑張って頑張って、

ようやっと追いつけたかなって思ってもきっと鼻先を見ることは出来ない。

でもそれが私の頑張らない、頑張れない理由にはならなくて。

自問自答ばっかり増えてく。

どう頑張ればいいだろう。どう生きればいいだろう。

疑問を重ねても、かっちの時間は止まってて、私の時間は動いてる。

無情だなぁほんっと。

いっそ止めてほしいのに。

どうして考えることを止められないんだろう。

前向きなことも、後ろ向きなことも、遠慮なしに私の身体中に溜まってく。

このまま溺れるのはアリ か ナシ か。

溺れられない人間なんだよなぁ。自分はきっと。

いや寧ろ溺れて壊れてるのが今の状況だとしたら。

どっちにしろ救いのない話だ。

暗いなぁ。ごめん。

お線香上げて眠れそうなら眠ろう。

もらった薬も飲まなきゃいけない。

おやすみなさい。

 

 


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