白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

完全境目ゼロになれる相手は(唯一)だけの特権

病院に行ってきた。心療内科ってやつに。

電話をかけるのに携帯持ったまんま暫くフリーズ。

分かり易く緊張した。

その日に空きがあってすぐ来て大丈夫と云われ、普段はあまり降りない駅に向かった。

 

 

 

 

 

はじめましての人(先生)に、あれやこれや話すのはちょっと緊張した。

聞かれたことに答えるだけの、そんな普通な時間だった。って印象。

身構えてたわりに、特筆することはなかった。

楽になったわけでもないし、苦しくなったりも、特に。

(ほうほう)って感じ。自分なのに、自分のことじゃなくってなんだか他人事みたいに時間が流れてった。妙な時間だったなぁ。

 

云われたことをまとめると、

(3ヶ月じゃまだ身動きとれないのは当たり前)

(まだゆっくりしていてもいい)

(自分に優しく)

(平均5時間睡眠じゃちょっと少ない。途切れ途切れに起きちゃうのも良くないんで安定剤と眠剤一緒になってる薬出します)

 

 

私が、

『8月中の断片的なこととか、人とのやりとりは覚えているんだけど、斎場からどうやって帰ったのかとか、病院の霊安室から実家に戻るまでの過程とか、そういうことが景色として覚えてないというか、どうだったかあんまりよく思い返せないんですけど』

って、気になってた話を聞いてみた。そしたら、

(まぁ、戦争みたいなものだからね。)

と云われた。

 

ぼっち『それって非日常とかショックとかそういうことですか?』

先生『そう。戦地に居た人が戦時中のことをあんまり思い返せないのと似てる ってか一緒にしたらアレなんですけど、まぁ例えとして。』

おうおうまさかの戦争www

 

戦争かぁ。とぼんやりしていたら問診が終わったようで。

薬2週間分出しておくけど次回予約どうします?

って聞かれて、うんまぁ様子みてまた電話します って云って病院を出た。

 

 

処方箋受け取って、なんだか私自身、他人事みたいだったなぁなんて思って、色んな意味で拍子抜け。 

話してる最中に突然カチリとスイッチが入って泣いてしまったらどうしよう とか、

上手に話せなくて困らせてしまったらどうしよう とか、

そんな不安は夕方、帰り道の鱗雲に吸い込まれてなくなってった。

 

 

 

 

 

空見ながらぽつぽつ歩く。歩きながら報告テレフォン。

腐れ縁友達に。アンタ、病院行ったら報告しなさいよ と云われていたのを思い出したのだ。

(なんか、私のことなのに他人事みたいに喋っちゃってさーw)みたいな話したら、その日の帰りに来てくれた。

うちで詳しい話を聞いてくれようとしてたみたいなんだけど、さっきも書いたが特筆することがてんでない。

特に(きいて!!きいて!!)的なパワーワードもなく、すぐにお医者さん話は終わった。

 

 

その腐れ縁友達とか、うちのお父さん、妹とかはね、私の頭をよくわっしわし掴んで、そんでぐりぐり回す。

それがなんかすごく心地好いんだって話をしたら、あぁ確かに。

私は人から物理であまり触れられてないのだ。かっちが居なくなった今、それは当然なのだけれども。

だから人から境目を埋めてもらえている気になれる位のラフな触れ合いが心地好いんだろうって結論に至った。

 

頭を揺らされながら、『多分病院いくより週3くらいでお前がいいなって奴にこうして貰うほうが気分的に落ち着くんじゃねえの?』って云われて、なんだか少し笑ってしまった。

私はここに居るよって、何度も夢の中で叫んだ日のことを思い出した。

叫んだ っていっても声には出していなくって、だだっぴろい何もない空間の中で私は1人。

寒いんだか暑いんだかピンとこない空間の中で、ずっと私はここに居る、居るんだよって力強く頭の中で叫んでた。そんな謎な夢。

 

最後の日にかっちの前で泣いてしまった時、少し困った顔をして(なんで泣くのよーw)って云って、私の頭を撫でてくれた。

私をじっと見ながら、力の入らない手をめいっぱい伸ばせて、頭を撫でてくれた。

それでかっちと私の境目はゼロだ。

なんならかっちは私だし、私はかっちなわけだ。

またわっけわかんないこと云ってるなー。あったかい目で見てもらえたらありがたい。

 

そんなことを思い出して、友達帰ってからまた泣いてしまった。

 


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