真面目なトーンで話し出した役員さん。
『まだ挑戦出来ると思う。』
そう云われた。
『やってみてダメだぁ~って思ったら戻ってくればいいじゃん。1ヶ月でも1年でも5年でも。やってみろって!』
思い出して今ちょっと泣いてる。
こんな激励。受ける価値あるのかなぁとかやっぱりそんなバカみたいなことを考えてしまう。それは今でも。
でもその時は、衝撃というか、なんというか。力強さに圧倒されてた。
『俺はぼっちちゃんが(やってみてダメなら戻れるから気楽にやっか~w)とかそんな風に軽く考える人間じゃないと思って云ってるよ。だからこそ、責任持って云ってる。会社を、戻れる場所をちゃんと残しておかないと、って気持ちでちゃんと云ってるよ。』
この一言で、正直、私はかなり背中を押してもらえた。
こんなに自分を(強い人間)だと思ってもらえている。
こんなに自分を(潰れない人間)だと思ってもらえている。
私は嬉しかったのだ。
自分が(かっこいいなぁ)って思う大人にこんなことを云ってもらえて、心底嬉しかった。
じゃあ私はどうする。
頑張るしかない。
とりあえず頑張るしかない。
そう素直に思えた。
その後はなかなかの惨状。
みんな盛大に酔っ払い、自分もとんでもなく酔っ払った。
なんかみんなでアプリ麻雀した記憶があるが、果たして合ってるかどうか。
廊下をうろうろしてちょっと酔いを醒ましていたら、やっぱり酔っ払いの仲間がふらふら部屋から出てきた。
なんでかは覚えてないのだけど、外を散歩することになった。(ほんとお酒こわいね)
外は海沿いだからかなかなか寒かった。
しかも真っ暗。
お互い酔いも醒め、ホテルのロビーでお茶を飲んだ。
Kくんとしよう。
Kくんともその時に色んな話をした。
前にもちらっと書いたけど、(憧れて、嫉妬して、いつか並びたい、追い抜きたい)と思ってた相手を喪失してしまった話。
この最後らへんに書いた話。
これはここでKくんとした話なのだ。
Kくんは、『旦那さんはぼっちの中に居るんだ』と確かにそう云った。
今までずっと一緒に居て、(かっちだったらこうするだろうなぁ)とか、(かっちはこう云うだろうなぁ)とかの選択肢、話し方、姿、笑い方、全部全部記憶の中にずっと居るものだ。と。
それはきっと誰が思い描く(かっち)よりも本物だ。
だって、それだけの時間と密度だったんでしょう?
そう云われて、確かにそうだ。と思った。
私がそれを曲げちゃいけない とも思った。
今だって弱音カーニバルは毎日開催されてる。
涙が出ない日は1日もない。
寂しくて、苦しくて、毎日がいやでいやでしょうがない。
でも、たまにこのKくんが云ってくれた言葉を思い出すようにしている。
私の中にはちゃんとかっちが居る。
すこーーーーしだけ、ましになった気になる。
やっぱすこーーーしだけ だから、分かり易く落ち込む日も、ダウナーになる時もある。
でも、ないより遥かにましな言葉だ。
それはないより遥かに救いになる言葉。
ちゃんとこうして書いておけて、よかった。
色んな気持ちを大量に流し込んだ1日だった。
布団に入ったのはもう外が白んだ午前5時。
来てよかったなぁ。
かっちもそう思ってくれてんだろうなぁ。
そう思って眠った。