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白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

牡蠣にはなれない鍋焼きうどん1

ただいま。

実家から今日帰ってきた。

なんか色々あった。

色々あって、色々ぶちまけて、もやもやが少し削がれた気がする。

そして年が明けた。

本年もよろしくお願いします。

と、テンプレめいた挨拶をば。なんもめでたくねえと思ってるから、しょうがない。

 

 

 

 

 

 

 

30日。

行く前に(好きなタイミングで帰ろう)と思うことが出来たので足取りは軽かった。

駅で合流して、そのままホームセンターに行った。

そこで必要な物を揃えて、いざ実家へ。

お父さんに指示出してもらって、自分が動く係。

2人で笑いながらあーしようこーしようと案を出し合いながら楽しく作業出来た。

掃除もそうなんだけど、終わった後の達成感が好きだ。

それとなにより、喜んでくれる両親の顔。

それでなんかいいじゃん。って思えた。

思い詰める必要なかったなぁ~なんて思った。

 

台所に物や食器を戻す時、新しい土鍋が何個かあった。

お母さんに『これどうしたの?』と聞いた。

『大晦日は鍋焼きうどんが食べたいって前にぼっちが云ってたから、新しい可愛い土鍋買っちゃった!』と云われた。

嬉しかった。

めちゃくちゃ嬉しかった。

明日はみんなで炬燵に入って紅白とか見ながらお母さんの作ってくれる鍋焼きうどんだ。

それは確かにかっちと私の年越しではないけど。

かっちも好きだったしね、鍋焼きうどん。

 

 

 

 

 

 

 

夜にそれは突然やってきた。

3人でだらだらテレビを見ていたら妹からお母さんに電話がかかってきた。

電話の向こうの会話はばっちり聞こえる。

 

妹の旦那ちゃんの親戚の人が、大晦日に合わせてとても良い牡蠣を送ってくれるという。

だから明日は牡蠣鍋にしてね。

という内容の電話だった。

 

 

 

その瞬間、私の中で本当に色んな気持ちがぶわーーーっと混ざり出した。

牡蠣って!!!

大スターじゃねえか!!!

やばいよ鍋焼きうどんは!?

負けるな…牡蠣には負けちゃうな…。

 

妹の気持ちはまじで超分かる。

折角いただいた牡蠣。

しかも旦那さんの親戚からわざわざいただいた牡蠣。

大晦日に家族みんなで美味しくいただきました!って報告したい。

義理堅い妹なのだ。いい奴なのだ。

気持ちが分かりすぎて、辛かった。

 

でもなんで今日なんだろう。

なんで大晦日なんだろう。

今日くらいも私はわがまま云えないのか。

てか、私はその牡蠣を美味しく食べることが出来るのだろうか。

 

 

 

 

一回、自室に戻ってうーんうーんと唸って考えた。

考えた というより、もう私の心情はがっつり鍋焼きうどんに感情移入しまくり。

牡蠣という大スターが我が家に滑り込んできたせいで、食べられなくなったかわいそうな鍋焼きうどん。

わがままが云えない鍋焼きうどん。

みんなが大好きな牡蠣の前でなんにもできない鍋焼きうどん。

 

お母さんもお父さんも一応『鍋焼きうどんにしようと思ってたんだけど…』って云ってくれた。

のだけど、鍋焼きうどんに現在進行形で感情移入している姉の現状を全く知らない妹からすれば、

『鍋焼きうどんなんていつでも食べられるものでしょ』なのである。

ごもっとも。

まじでごもっともだ。

んで、一度言い出すと曲げない妹の性格もあり、みんなでいつも折れる ってのがいつもの我が家スタイル。

でも別にそれで本気で困ったことなんかない。

折れてあげられている自分が自分は好きだったから。

 

でも今日という日は違う。

 

私は、多分その牡蠣を食べられない。そう思った。

 

 

 

 

居間に戻って、『私明日帰るね!』と云った。

お父さんもお母さんもびっくりしてた。

びっくりして、『牡蠣がいやだったか?』とか、『なんかあった?』とか色々聞かれた。

何かを云う前に、しゃくりあげて泣く自分が居た。

我慢が、制御が全く出来なくて、無防備な状態で泣き出してしまった。

 


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