白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

36.2℃

昨日の夜は週に1回ペースで入ってるスタジオ練習の日だった。

もうちょっとでライブがあって、そのライブ前の最終スタジオ。

通し稽古ってやつだ。 

f:id:hitoribocchi17:20170601100604j:plain

スタジオに搬入していく機材や小道具の数々。

写真はおだやかでないパトライトwww

 

 

 

 

すごく冷静に考えてみた。

ライブ、めちゃくちゃ久しぶりだなぁって。

記憶カムバック用のツールとして大活躍な私のカメラロールを遡って見てみたら、多分最後にやったライブは2016年の1月。

かっちの病気が分かって、闘病中はスタジオやライブのペースをかなり落としていたんだけれども。

 

もう約1年半もやってなかったのかぁって。

そんなことを行きの電車で考えていた。

 

 

 

 

 

 

昔、今よりもっともっと、遥かに精力的に動いていた時期にかっちと私は出会った。

週3回スタジオに入り、ライブも毎週末。他の時間は曲作りとバイト。

売れたい って思って、音楽だけで稼げる人になりたい って夢を見ていた時期。

ちょうどその頃、動員を少しでも多く集めないといけない2マンライブがあった。

しがないインディーズバンドだ。

動員集めに躍起になってお客さんだけではなく、バンド仲間や普通の友達まで誰彼構わず誘いまくっていた。

まだそこまでの親密度ではなかったかっちにも声を掛けた。

 

ぼっち『大事なライブがあるから出来たら来てほしいのだけども…』

かっち『いいよ、いくよ。』

 

確かこんくらいの小さなやりとり。

社交辞令みたいな、消え入りそうなやりとりだった。

なんでこんなこと覚えてるのかって云ったら、私は(社交辞令)だと思っていた誘いを、かっちは(社交辞令)にしなかったからだ。

何時から

いつ

どこで

どんなイベント

これを深く聞かれなかったから、(あぁ、来てくれたらラッキーだな)くらいにしか思ってなかった。

なにせこの頃天井人だったからね、私の中のかっちは。

 

 

当日、メンバーみんなで頑張った甲斐もあって箱は人でいっぱいになった。

曲を何曲かやって、MC。客電がうっすら点いた時、後ろの方にある自販機に体を寄せているかっちを目視して、そらもーびっくりした。

(ほんとうにきてくれたんだ!)

(私のために忙しいのにきてくれたんだ!)

そんな気持ちが一瞬ぶわぁと私の身体中を駆け巡って、んで、嬉しくなった。

 

 

ライブが終わって、お客さんに挨拶やお礼を云って周ったり、新規でCDを買ってくれるお客さんたちと話を一通り終えてから、かっちの居た場所に向かった。

かっちはなんでもない風に『ぼっちすごいんだねぇ~。すごい、ちゃんとやっててびっくりした~w』と能天気にコーラを飲んでいた。

(大事なライブ)と私が云ったからか。会社の中で音楽通と云われている友達まで連れて来てくれていた。

HPとかで予定をチェックして、調べて来てくれた。

嬉しくて嬉しくてしょうがなかった。

だからすごく鮮明な記憶として今も私の中に残ってる。

 

 

結果、その日のライブは動員数も内容も物販の売り上げも(かっけえ)結果で終わることが出来た。

かっちが私のライブを見にきたのは、これを含めて多分4,5回。

かっちが教祖様になって、

かっちのことがひたすらなんでも知りたくなって、

かっちと付き合うようになって、

かっちが教祖様じゃなくなって、天井人でもなくなって、

気持ち的に少し対等になって、

ただの彼氏になったら途端に恥ずかしくなった。

 

やっていることに対しては(かっこいい音楽やってますよ)なんてペロッと云えていたのに、かっちの前ではどうにもダメだった。

なんか女の子で居たいみたいな、そんなお花畑脳全開な+少女漫画思考になってしまうのだ。

だから『毎回はぜったいぜったいこないでね!』って謎の念押し。

『はいはいw楽しんできてね~w』っていっつも笑顔で送り出してくれてた。

そういえば音楽のことに口を出されたことって1回もなかったなぁ。

その頃から完全にかっちは(ぼっちが楽しいのが嬉しい)の人だったんだなぁ。

そんなん逆立ちしたってかなうまい。

菩薩かよ。

何度も思ったけどさ。

この人、人生何週目なんだろうなぁ~とかバカみたいなことよく考えてたなぁ。

 

 

 

 

(この人の人生に関わっていたい)

(あわよくば、なれるんなら大事なパーツになりたい)

って思ったの、生まれて初めてだった。

人生に深く関わらせてくれてありがとう。

きみの大事なパーツとして存在出来て、心底嬉しかったんだよ私。


にほんブログ村