白魔道士になりたい

常にFLASHBACK

切り取られた8月と反芻

金木犀の匂いが風に乗って私の場所まできた。
あぁもう秋なのかぁ と。

 

私には今年の夏が一切なかった。
というのも、実は8月中にコロナ疾患してしまっていたのだ。
会社で陽性者が出てしまい、濃厚接触者として数日自宅待機→発熱→検査→私も陽性に。という流れだ。地獄の数日間を過ごした。
自宅待機と療養期間、おまけに後遺症が暫くあったので結構な期間振り回されてしまった。
8月まるっと切り取られた。そんな感じ。

 

7月中にやっとこ取れた2ヵ月先のワクチン予約日も結果、療養期間終了のすぐあとになってしまった。病院の人にキャンセルをした方がいいと云われ、なんとか来週ようやっと1回目を打ちに行けることになった。ここまで長い道程だったなまじで…。

 


もうね、東京で、普通に電車乗って、生きている。働いてるからしょうがない。
ずっとそう思ってたし、勿論私に出来る感染対策は日々積極的に行って、それで感染してしまっても自分を責めて苦しくなるのはやめよう って、去年から胸に誓っていた。のに。

 

37.5℃~40℃の発熱が10分毎ランダムにあてがわれる感覚。
扁桃腺の腫れで水以外の飲み物、固形物が喉を通らなくなる。
正常な思考力も真っ当な判断力も、臥せってる私とはかけ離れた場所にあって、上手く機能してくれなくなる。
急に吐き気がして嘔吐して初めて、塩分と栄養を摂れてないことに気付いて情けなさで少し泣いた。
沢山の人が心配してくれてて、仕事やスケジュールで多方面に迷惑も掛けている。
今熱いのか寒いのか、今昼なのか夜なのか、そんなことも分からない。
私のことなのに。
今この瞬間の判断ひとつで、きっと私は私自身をどうにでもできてしまうんだろうな って大袈裟じゃなくそう思ってた。

 


まーーーーメンタル死にかけましたよってことです。
毎日根気よく連絡くれてた大好きな友達や、実家の家族、メンバーがいなかったらほんとにやばかったなぁと。
ちなみにお義父さんお義母さんには療養期間が終わってから全部話した。
すごく迷ったけど、その時の私は(今は云わないほうがいい)って思ったんだろうな。うーん。それでもめちゃくちゃに心配されたけど。
今はもう味覚も嗅覚も戻り(たまに日によって濃度が違うけど)、おかげ様で元気になった。

 

 

 

 

 

私さ、超いいことがあっても、超悪いことがあっても繰り返し頭の中で反芻してしまうのよ。いつも。
かっちがいたらどうしてるだろう って。
すごく楽しい映画を見て、エンドロールの文字を追いながら(かっちがいたらこの映画の感想なんて云うんだろう)とか。
ディズニーランドの新エリア情報をお届けするyoutube見ながら(かっちがいたらガストンと写真撮りたいwwwとか云うかな)とか。


だから今回も、かっちがいたらどうしてたんだろうシュミレートを回ってない頭でぼうっとしてた。
きっとずっとこうなんだろうな。
誰といても、どこにいても、趣味や季節が変わっても、私はきっとずっとこうだ。
いいじゃんね。そんなのも。なんて思う秋の夜。

 

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